中高一貫教育で真のゆとり教育
2015/11/26
中高一貫校では先取り学習ができるから大学受験に有利であるというのは、通説ではありますが、こちらが100%であるということもありません。
中高一貫校が大学進学でよい実績を残している場合が多い理由は、先取り学習だけではないのです。
中高一貫校の最大の魅力は、高校受験をしなくていいことにあります。
しかし、全国の中学3年生が必死に受験勉強をしているときに、中高一貫校では、のんびりできる精神的な優越感があるという意味ではありません。
高校受験がないため、中学生のうちは、テストで点数を稼ぐことよりも、もっと本質的な勉強に時間をかけることができるのです。
理科では、実験やレポートに時間をかけることができます。社会では、フィールドワークやディスカッション、プレゼンテーションに時間をかけることができます。
数学でも、たとえば「ピタゴラスの定理」の証明方法を、クラスのみんなで何通り発見できるかなどということに時間をかけることができます。
もちろん英語でも、覚えた英単語の数を競うのではなく、より実践的な英語を繰り返し練習することができるのです。
このように点数という目先の目標ばかりではなく、学びの本質的な部分を追及する「真のゆとり教育」が可能なのです。
そして、大学入試改革で大きく変わる試験問題ではこういった本質的な部分を問う問題が出てきます。
本質的な学習ができるだけでなく、大学入試という一歩先を見据えた対策まで中高一貫教育を通じて得ることができるのです。