荒関の考えるこれからの教育

2013/04/26

受験戦争という言葉が死語になりつつあります。
理由は、子どもの数の減少です。
高校も大学も、無理をしなければ全員がどこかに合格できます。
特徴がなく立地も悪い高校や大学は、合併をしなければ存在すらできなくなっています。
しかし、トップレベル校は別格です。
こうした事は、現代の世の中そのものの様です。
トップレベルの学力を持つ者、特徴を活かせる能力を持つ者、歴代の財閥。
これらいずれかの人間だけが、それ以外の人間を支配する時代へと進んでいると思います。
それは、コンピューターが日本にやってきたときから徐々に進化を遂げているのだと思うのです。
コンピューターを操作できなければ仕事の幅は激減します。
但し、操作だけでもダメなのです。
コンピューターを使って何かを産み出す能力がこれからは必要なのです。
つまりイメージ力だと思います。
子どもの数の減少とは逆に、長寿国日本では介護分野において常に人手が足りません。
おまけに介護分野は、賃金が安いために離職率がとても高いのです。
そのため東南アジアの国々から、日本の老人介護をして頂くための招へいシステムができたほどです。
来日後日本語での介護試験をパスしようと、多くの若い東南アジアの女性達が頑張っています。
彼女達は、日本のお金を祖国へ送金すれば貨幣価値の違いから4倍以上になります。
日本のお金を外国に流出してでも今後も継続し続けなければ老人の介護がままならないのが日本の実情なのです。
従って日本が力を入れる教育、それは福祉教育とコンピューター教育になっていくでしょう。
福祉科を選ぶ生徒のほとんどに奨学金が支払われるような時代がもうすぐ来るのではないでしょうか。
しかし、お金だけで福祉が良くなるわけもなく、1番大切な心の教育へ時間を費やしていかざるを得ないでしょう。
私は32年前に塾をスタートした時から、受験戦争には巻き込まれないよう子ども達が「好きなことが将来の仕事にできるよう」との思いで学力だけでなく、イメージ力の育成にずっと取り組んできました。
それがいよいよ、現実に必要となってきたのだと感じています。
働くということは、「自分が好きな事がなんであるのか」を知っていることからがスタートなのですから。